第24章私のため、ですって?

橘礼子は眉をひそめ、目を見開いて橘結衣を睨みつけた。顔色は今にも曇りきりそうだ。

「……もう一回、言ってみなさい」

結衣が戻ってきた直後は、まだ大人しかった。それなのに今はどうだ。

すぐに癇癪を起こし、手まで出す。しかも、実の母親である自分に、あんな目を向ける――まるで仇でも見るみたいに。

どこの家の娘が、こんな態度を取るというのか。

腹の底が煮えくり返る。

「何回言っても同じ」結衣は冷えた目で返した。「先生を替えて。替えるなら補習は受ける。替えないなら、話は終わり」

言い終えると、彼女はさっさと扉を閉めようとした。――これ以上ムダ口を叩く気はない、という顔。

「あなた……!...

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